コロナ禍における、回復期の理学療法士の現状。

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こんばんは。あずき (@azucky824です。

先日こんな↑記事を書いてから4ヶ月ちょいたって、変わったこととか、現状について書いておこうと思います。

病院内でついに感染者が出た。

まず、前回の記事時点と違うのは、コロナウィルスに対する距離感ですね。いつか出るとは覚悟していたのですが、ついに出た、と聞いたときはさすがに震えましたね。

僕の所属している病棟は回復期リハビリ病棟なので、内科とかでコロナウィルスの患者さんが直接くるわけではなく、今回は職員のヘルパーさんからスタートしている様子。

まぁ当然、その方の勤務していたところは一部閉鎖され、階段やエレベーターや食堂も絞られました。

幸い、1ヶ月あまり経過した今でも患者さんやほかスタッフに感染した様子はないようで少しだけホッとしています。

系列病院でクラスター発生

そんな安堵もつかの間、今度は系列病院でのクラスター発生が起こりました。

職員・患者さん含め10人以上の感染者があったようで、保健所が入ったりして目まぐるしく対策・対処の方法が変わっていきました。

たとえば、アルコール消毒から次亜塩素酸消毒にかわったり、マスクの着用方法や手洗いの方法がガラッと変わったり、テストみたいなことも頻回にやらされることに。

毎日出勤するたびに状況が変わっていて、回復期は職員の人数が多いことと、365日体制でリハビリやっているので休みがシフト制ということもあって、全員がひとつの時系列で情報を持つのがとても難しく、結果として誰に聞いても病院として推奨している方法やルールの最新版がなんなのかよくわからない状況になります。

そして、出没する「コロナ警察」。

もはやなんの方法をすればコロナを予防できるかわからず。少しでもせきをするスタッフがいれば激しく叱責する方が現れます。たちの悪いことに、これが本来専門的な知識を持ち合わせないといけない、リハビリスタッフや看護師にすらそういう人が出ていました。

人手は常に足りない。

病棟が閉鎖されたり、系列でクラスター発生したことにより、そこに勤務していた”濃厚接触者”を中心としてごっそり数十人単位で勤務できなくなります。患者さんがいる関係で人手ゼロには絶対にできないので、他の病棟や病院からヘルプに飛ばされるため、看護師さん・ヘルパーさんが無茶苦茶いなくなる→リハビリスタッフがフォローに入る。という状況に。

おむつ替えや、爪切りなどの日常の整容、レントゲン室までの送り迎えなどの業務が普段の仕事に加わります。

患者さんの状態の重症化(急性期化)

その一方で、リハビリ対象の患者さんの質も変わってきます。コロナウィルス患者を受け入れている病院が本来抱えていた急性期の患者さんが病床数が圧迫された関係で出ていかざるをえず、外来受診やデイサービスの停止により収入の落ちた病院(当院)がそういう患者さんも受け入れて増収を図るという構図。

リハビリ対象ではあるけれど、歩く訓練とかってレベルではなく、脳卒中直後で意識不鮮明な方や、整形外科疾患の手術後でもまだ炎症が残っているケースがかなり多くなります。

そういった患者さんは、いままで見ていた方のリハビリとはかなり毛色が変わってしまい、ベッドサイドでの介入が多くなるし、起立性低血圧や深部静脈血栓症などの内科疾患で命に関わる疾患についての確認や注意も必要になってきます。

そんな患者さんは当然、必要な介助量も多く、汗びっしょりでやっていることが多くなっています。(換気のせいも多分にあるけど。)

ボーナス減った(らしい)

現場での仕事はかなり忙しい。体力的にキツくなっているにも関わらず、患者さんたちの受信控えなどにより、業績は悪化してしまったため、ボーナスが減ってしまったとのこと。(僕は転職した期なので夏のボーナスはないので詳細はわかりません。)

まぁ、もともと僕は一般の社会人なので業績が落ちたらそりゃボーナス減るわなと思うのですが、たしかに、忙しいのに給料減らされるというのは納得いかない、というのもすごく分かる話で。

↑こういう報道もあって、直接コロナウィルスと最前線で戦っていなくてもいただけるようで、それで補填してくれ的なアナウンスがありました。

日々の消耗の積み重ねがエグい。

コロナの出始めの時期と比べ、日々消耗する、すり減っている感覚を覚えます。

アフターコロナとかウィズコロナとか言うけれど、一般の社会人と違って、コロナウィルスとは戦い続けないといけないんですよ。しかもそれ他人の命がかかってるんですよ。

病院のウィズコロナは消毒や換気やらに慣れることではあるんだけど、仕事が終わっても気をつけることが多い。絶対。気軽に外食にもいけない(飲み会はハナからNG)。旅行も万が一にでもかかったらヤバい。自分が大丈夫でも患者さんの命に関わる。

日々の閉塞感が強い。

これはいつまで続くんだろう。終わりの見えない戦いっていうのはこんなに辛いもんだとは思わなかった。

だから、皆さん。熱中症にかからないようにしてほしい。これ以上負担が増えると、多分最前線の方々は死ぬ。骨折もしないようにしてほしい。転ばないでほしい。

それじゃあ何もできないじゃないかってことも言われるかもしれないけど。気をつけて暮らしてほしい。去年までと同じ気持ちで出かけないでほしい。正しい知識を身に着けて、デマに耳を貸さないでほしい。意識を高くキープしてほしい。「大丈夫だろう」は絶対にない。

どうか一緒に戦ってほしい。「かからないだろう」じゃなくて「かからないように」暮らしてほしい。

多分、僕が感じているこの戦いは、最前線に比べたら何十分の、何百分のいちくらいの規模かもしれないけれど、だからこそ計り知れない現場があることは分かる。ぜひそういう人たちの気持ちとか声にも敏感であってほしい。

いつまで続くかわからないけれど、あえて言いたい。頑張りましょう!

この記事を書いた人

azucky824

1987年生まれ ゆとり第一世代。実家は千葉で代々漁師の家系。
大学で上京し、住宅営業マンを経て現在は理学療法士を目指して専門学校生。
好きなものを語る場としてこのブログを管理・運営してます。