こんばんは。あずき (@azucky824 )です。
僕はもともと都内でトレーナーをしていましたが、年明けからスポーツリハビリ専門病院で勉強させて頂いています。働き始めて二週間。普通の日常とは違う世界だなぁと日々感じています。今日はそのあたりを書いてみたいと思います。
スポーツ外傷の専門病院
僕が勤めることになったのは、スポーツ外傷を専門とする整形外科です。
いままでリハビリテーションの勉強としては、高齢の方をみる機会が多かったので、そもそも若年層(主に10代・20代)のリハビリというのを初めてみるような状態。
腰痛は変形性の関節症など、いわゆる慢性的な疾患ではなくて、靭帯断裂・肉離れ・骨折などの急性期・回復期が治療対象です。
「元に戻す」が目標ではない
まず第一に驚いたのは、リハビリのメニューがハードなこと。
例えば、足の骨折の場合。高齢の患者さんであれば、できるだけ体重をかけない状態でならしてから、徐々に荷重をしていくようなメニューになるわけです。
でも、今の勤め先の患者さんはそれじゃあ「元に戻す」だけになっちゃうんです。
やはり、目指す所はたとえケガをしても、「日本一」だとか「一流の競技人」なわけで、「元の通りに戦える」じゃなくて、「勝てる身体」を作らなきゃいけないんですよ。
だから、なるべく早い段階で荷重をかけて、リハビリメニューもジャンプだとか、体幹トレーニングだとか、終わった後汗だくになるようなメニューを処方しています。(もちろん僕はまだ助手という立場で、お手伝いさせていただく程度。)
治療の目指す所も違う
このハードなメニューは、「動かせない部分があるなら、他の所を鍛えて受傷部位への負担を減らす」というところが大きい部分。ケガをしたら進歩できないんじゃなくて、せっかくケガをしたんだから以前よりも「身体の使い方を上手にする」という考え方です。
これは、個人的にはかなり衝撃的で。
だって、ケガをしたことが結果的(競技的)に、プラスになるってことだもの。ケガをした経験が自分の競技力向上の糧になるんだもの。
今まで僕は、ケガってマイナスなイメージしかありませんでした。なので、理学療法士を目指し始めた時も、「早く元気にしてあげたい」なんて思っていました。
そうか、ケガしたことが経験としてだけじゃなくて、身体的に知識的に、物理的にプラスに出来たら、それは治療者としてはベストだなと。そう感じました。
信頼関係がいかに大事か
それで、さらに感じたことがもう1つ。それは信頼関係の重要さです。
リハビリの勉強をしている僕でさえ、「ケガ=マイナスなこと」と認識していたわけですから、そりゃもう当然、普通の人もそう思ってます。
なので、当然みんなちょっと落ち込んだ状態で受診してくるし、人によってはかなり荒れている方もいらっしゃるわけです。
そんな状態じゃあ、先には進めません。理学療法士は時に厳しく、時に優しく、彼らとよく話しながら治療にあたっています。結局のところ、最後の最後までに相当な信頼関係がないと、競技への復帰までは険しいんですよね。
信頼関係が構築できれば、治療自体が早く進みます。提案したメニューをすんなりと受け入れてもらえることがどれだけ大事か。そういった意味では「セカンドオピニオン」という制度(?)はプラスな面もあったのでしょうが、治療者と患者の信頼関係を作る上ではマイナス面が大きいんじゃないかなと、最近は思います。
僕は資格をとった後、彼らに信頼されるために何ができるだろうか。ちょっと考えずにはいられませんでした。
【まとめ】素晴らしき異次元な世界
今まで僕が学んできたリハビリテーションの世界とは一線を画す、スポーツリハビリ。対象の年齢層も、その目的も、僕は非常に勉強になりましたし、その考え方自体はスポーツの分野以外だってあてはめてもいいと思っています。
今後もたくさん勉強して、色々な考え方に触れてみたい!と強く感じた二週間でした。
それでは今日はこの辺で!あずき (@azucky824 )でしたー。