こんばんは。あずき (@azucky824 )です。
現在僕はスポーツ障害を主に診ているクリニックで、リハビリ助手として働きながら理学療法士の養成校へ通っています。
勤め先の特性上、スポーツクラブや部活動をやっているお子さんと接する機会が多いんですが、同じくらいその子たちの親御さんともお会いします。
その時に感じるのは、その競技のルールとか練習の仕方はわりと詳しいのに怪我に対する知識とか、予防法とかにはとてもとても疎い方が多いなぁってことです。
例えば、野球肘のお子さんで骨が剥離してしまっているような重い状態の子の場合、出来れば完全に投げない期間を設けて、その後段階的な投球制限をかけながら、徐々に機能を取り戻していくって流れになるんですけど、その時に①痛みがなくなる ②ストレスのかからない運動の仕方を覚える って2つの要素が揃ってはじめて「復帰」というのがリハビリとしては理想 (というか最低限?)なんですが、この①の時点で「痛くないならどんどん投げてブランクをうめなきゃいけない」って考える子も親御さんもわりといて、結局また悪化してリハビリに戻ってくるって感じになるんですよね。
もちろん、大事な試合前とか引退前とか「やらせてあげたい!」って状況はたくさんあります。そこはリハビリ職としては最大限かなえてあげたい!って思っているんですが、小学校の引退試合のために、もう2度と投げられない肘にしてしまっていいのか?ってことも中にはあるわけで、そのへんはとても悩ましいですね。
いけない、ちょっと話しが脱線しました。
僕が言いたいのは、親御さんにもカンペキにとは言わないですが、正しい知識を身につけて欲しいなって思うんですよ。
選手は「今のことだけ」を考えるのが普通のことなので、リハビリをやる側が「今後のこと」を考えなくてはならないんです。そのリハビリメンバーに是非親御さんにも入って欲しいなと僕は思います。
「リハビリの先生に言われたことを守らせる」だけでもいいし、おうちでの様子を聞かせてくれるのもとても助かります。
前置きが長くなりました。ではそのために、「その競技」に「どんな怪我」があるのか、「どんな治療」をしていって「家でできることはあるのか」そのあたりの知識を入れるのに便利なサイトを、今日はご紹介したいと思います。
日本整形外科スポーツ医学会の「スポーツ損傷シリーズ」
日本整形外科スポーツ医学会というのは1975年の学術集会を発端にして、40年以上の歴史を持つ組織です。
僕の勤め先のように、スポーツによる怪我を診るようなところでは定期的に開催されるこの医学会の学術集会で発表などをして、最新情報を手に入れて帰ってくるって行事があります。
まぁつまり、それなりに歴史があって、スポーツ系の病院であれば関わりがあるってことで、信用にたる情報が提供されているといえます。
このページ内に、「スポーツ損傷シリーズ」ってものがあります。
△これはページの一部をキャプチャしたものですが、このように、色んな疾患がイメージしやすい絵と一緒に表示されて、その下に「内容を見る」という文言とともにPDFとしてりんくされています。
ためしにどれでも開いて頂ければわかると思いますが、印刷することを前提に作られている節があって、家などに貼っておけるようなデザインになっています。ちなみに僕の勤め先の病院でもこれを初診の子には渡しているようです。
長い前置きでお話したように、本人・親御さんに知っておいて欲しい知識が端的にまとまっています。
例えば「オスグット病」を例にしてみると、
- 症状・経過
- 原因・病態
- 治療
- スポーツ復帰
って内容に項目分けされています。ただ、ここでの「治療」についてはリハビリでっていうよりも家でどう対処するか、予防するかって内容になっています。
このようなものが本当によくある疾患で30個掲載されています。
昨今の整形外科は高齢者で混み合っているケースも多く、本来説明に割くべき時間がどうしてもとれないなんてことも多いとききます。ご自分のお子さんがどんなケガをしているのか、しっかり知っておくことで、お子さんのパフォーマンスもあがり、試合に勝てるようになるとやっぱり忘れられないくらい楽しい思い出や夢になっていきます。
是非あなたもリハビリメンバーになってください。それでは、あずき (@azucky824 )でしたー。