ども。あずき (@azucky824 )です。
先日新しい企画として「カラダラボ」という健康に関するものを実験も交えながらまとめていきたいと話をさせて頂きました。
なんだかんだと私生活でバタバタしてしまい、ようやく第一弾を書くことが出来ました。まずは普段接している患者さんからよく聞かれる質問である、「痛いところは冷やすべきか・温めるべきか」という内容です。
それでは始めていきましょう。
冷やすべき?温めるべき?どう思いますか?
皆さん、身体が痛い時ってどんな風に対処していますか?
氷で冷やす?それともお風呂で温める?日常的に見ても色んな選択肢があるかと思います。
実はそのどちらとも、場合によって正解といえるんです。つまり、きちんと状態を見て選択する必要がある、とも言えます。
冷と温、氷と火、ゲームとかでも属性であるように、この2つは相反するもの。冷やすほうがいいのに温めてしまったり、逆に温めたほうがいいのに冷やしてしまうと悪い影響がでてしまうこともあります。
今日は適切に状態を知って、適切に選択できるようお話しをさせていただきます。
冷やす方が良い時
さて、まずは冷やした方がいい時について。
みなさんは「RICE(ライス)」という言葉は知っていますか?外傷の救急対応として重要とされている処置のアルファベットから頭文字を取って並べた言葉です。
- R:Rest(安静)
- I:Ice(アイシング)
- C:Compression(圧迫)
- E:Elevation(挙上)
上記のように冷やす処置、つまりアイシングは急性期と呼ばれる時期に必要とされる処置なわけです。
じゃあ急性期って「痛くなってすぐ」とイコールなのかというと、微妙なところで、学生的・教科書的に言えば「炎症が起きているかどうか」というのが肝になってきます。
炎症が起きているかどうか
ここまでで「炎症が起きていたら冷やす」というのが重要という話をしましたが、
炎症があるかどうかを調べるのには「炎症の四徴候」というものを見ていくのがいいと思います。
- 発赤
- 熱感
- 腫張
- 機能障害
専門用語では上のように書かれるんですが、結構字面の通り「発赤」は皮膚が赤くなっているかどうか。打ち身なんかもぶつけてすぐは赤くなってると思いますが、あんな感じです。
「熱感」は触ってみて熱いかどうか。痛いところの周辺と他の箇所とで温度差があるかどうかで判断しましょう。
「腫張」は腫れているかどうかです。これは反対側と比べてどうかって判断で良いと思います。理学療法ではメジャーで周径を測ったりもします。ただ、これは浮腫(むくみ)の場合もありますので確定は難しいかもしれません。(浮腫との鑑別については今度書きたいと思っています)
最後の「機能障害」については、曲がる角度が落ちたとか、力が入りにくくなったとか、本来の機能を果たしにくくなるという意味です。これについてはちょっと感覚の話なので本人じゃないと難しいかもしれませんね。
この炎症っていうのは、火傷と一緒でいつまでも熱を持ったままだと、症状はどんどん進みます。とにかく早く・こまめに冷やす、というのがセオリーです。
つまり、冷やすほうが良い時は「炎症が起きている時」であり、自分で患部を見てみて、患部が赤くなっていたり・熱を持っていたり・腫れていたりしたら冷やすようにしていきましょう。
また、スポーツ後など激しい運動をした後も冷やしたほうが筋のダメージが少ないと言われています。
温める方が良い時
さて、今度は反対に温める時についてです。
そもそも温めることによる効果っていうのは以下のようなものがあります。
- 痛みの改善(発痛物質の除去)
- 循環の改善
- 軟部組織の伸長性向上
- 創傷治癒の促進
これらはざっくり言うと、温めると血流が良くなって、血液によって運ばれる、痛みの物質を外に出す流れや栄養供給の流れがスムーズに行えるようになることで起こってくるものです。
このため、健康な状態でも温めることで、気持ちよくリラックスできるし、かなり広範囲の痛みに効果があると考えられています。
つまり、冷やしたほうが良いとされる炎症中じゃなければ、温めた方が効果がでるケースが多いといえます。
まとめ
それではここまでお話した内容をまとめると以下のようになります。
- 痛いところは冷やした方が良い時と、温めたほうがいいときがある。
- 炎症があるときやスポーツ直後は冷やす(温めるのは逆効果)
- 炎症がなければ温めてOK
- 炎症のサインは赤くなっている、熱をもっている、腫れているかで判断しよう。
いかがでしたか?今後も思いついたものからガシガシ書いてみたいと思っていますので、是非楽しみにしていてください。
それでは、あずき (@azucky824 )です。