[αź]臨床実習の流れをまとめてみたよ!

どうも。理学療法士の養成校にかよっている、あずき (@azucky824です。今年でついに最終学年。カリキュラム上では2カ月にわたる長期の実習が二回あるのですが、無事に初回を終えたので、同じ学生の為にどんな流れで実習が進むのか。僕の例をお話ししておきたいと思います。

実習先の施設について

理学療法士の実習には色々な施設が対象となっています。

大きく分けると、「入院患者がいる病院」・「通いの患者さんが多い外来・クリニック」がありますが、それぞれさらに患者さんの特性に分けることが出来ます。

怪我や疾患に対して手術後すぐの「急性期」。ちょっと症状が落ち着いて機能をとりもどす「回復期」。高齢者が多い「維持期」…といった感じです。

あとは、脳の疾患か整形外科 (骨とか筋とか)の疾患かでも分かれます。また、訪問リハビリやデイケアなど最近注目をされてきた分野もあります。

こういう条件によってかなり中身は変わってくるようです。

今回僕は、入院患者のいないクリニックであり、整形外科疾患を主に見る所に行かせて頂きました。

実習生の扱い

施設によって違うことといえば、実習生がどんな存在かということ。

お客さま扱いで、やっていいことの幅が制限されているところもあれば、職員と同じように仕事を覚えてこなしながら合間に見学させて頂くという場所もあります。

先輩や同級生の話を聞いていると、総合病院と比べ外来のクリニックは忙しく、実習生はほぼバイト君ってところもあるようです。

今回僕はほぼバイト君なパターンの施設でしたが、電気治療やウォーターベッド (水圧でマッサージするもの)など治療器具の設定やスタートさせるなどの仕事をこなすかたちだったので、それはそれで勉強になりましたし、実習が進んで睡眠不足になってきても、常に動いているから眠らずにすむというメリットもあります。それに患者さんと直接話せる機会も増えます。まぁ忙しい日はきついですが (汗)

というわけで、一概にどっちがいいか、というのはいえそうにもありません。逆に言えばどっちでもそれなりのメリットがあるので上手く「扱われる」ように考えてみてください。

一週目:施設案内・担当患者さんとの出会い

さて、まずはじめの週、というか二日目くらいまでで施設の機材や、道具・掃除の仕方などを教わります。

ここでしっかり覚えておくと、スタッフとの後々の関係が築きやすいです。そりゃ掃除もロクに出来ない奴は邪魔でしかないですからね。掃除・片づけくらいは率先して出来るようにしましょう。

さて、ここで最も大きなイベントは「担当患者さんとの出会い」です。

この長期の実習では1-2人の患者さんを担当させてもらうことになります。その患者さんは外来なら週に3回以上コンスタントに来る方を選んでくれるはず (各種測定→治療の流れになるのである程度来られる回数は必須条件)なので、最初の週からお会い出来るケースが多いと思います。

きちんと挨拶・自己紹介をしていきます。また、カルテ情報も見せてもらえる事があるので、必要な情報は整理しておくとスムーズです。

二週目:評価開始

早ければ最初の週から始まりますが、理学療法の中で重要な手技である「評価・測定」を行っていきます。

疾患や患者さんの訴え・様子から、どんな検査をすれば良いのかを考えていく必要があります。実習地にもよりますが、大体はこの測定を終わらせる期限が提示されると思うので、優先度を踏まえながら評価計画を立てていきます。

この測定項目と評価計画については、実習指導者に提出して添削を受けるところも多いようなので、「なんのために」その測定が必要なのか。「どんな方法で」測定するのかをまとめておくことも大事だと思います。

三週目:評価→レポート作成

評価・測定の期限が迫るのと平行して、計測したデータをもとにどんなことが言えるのか、どんな問題があるのかをレポートにまとめていく作業が入ります。

やはりこのレポートに書き起こす作業が大変で、考える要素も多いし、自分の考えを他人に分かりやすくまとめる、というなかなかに厳しい行程を進まねばなりません。

しかも、一つ一つの測定結果を他の結果とつなげてみてみると、そこで初めて見えてくるものがあって、だから追加しなきゃいけない測定項目が出るなんてこともあります。なので、二週目から三週目に関しては、毎日計画を見直す必要も出てきます。

レポートの書き方については、指導者によって色々なパターンがあるみたいです。僕がやってきた書き方はまた別記事で備忘録的にまとめておきたいと思ってます。

僕のいった先ではありませんでしたが、ここで一度レポートの発表がある実習地もあります。

四週目:治療開始

治療に入るタイミングは、同級生の話を聞いている限りまちまちで、患者さんの状態やレポートのでき具合によって左右されるようです。

治療計画が見当違いでないかどうか、ちゃんと学生が患者さんのことを見れているかどうか。このあたりは実習指導者の負担が大きそうですね。

治療に関しては、短期・長期で目標を立てて臨みますが、「治療効果をどうやって測るのか」「目標が達成したっていえるにはどのデータが必要か」というのを、今回の実習では重点的に言われました。この辺はしっかり考えておきたいところですね。

五週目:治療継続・再評価開始

さて、2カ月の実習が折り返すと、治療効果を判定する期間に少しずつ入っていきます。

僕の場合は治療は継続しながら、少しずつ評価・測定を進めていきましたが、実習地によっては完全に治療を終わりにしてから評価に入るところもありました。

治療計画にのっとって、あまり変化がないであろう項目から進めて、治療で改善点するだろう項目は最後の方にやっていきました。これも優先度を決めて計画をしっかり立てながらやっていくと良いかと思います。

六週目:再評価→レポート作成

前の週に続き、治療効果を確かめていく期間になります。

治療効果があったところ、なかったところ。それぞれどうしてこの結果になったのかを考えて文章にまとめていきます。

今回は治療結果として、伸びきらなかった膝が伸ばせるようになったり、痛みがなくなったり、効果としてかけるものが多かったので、結構楽しく書くことが出来ました。

七週目:レポート・レジュメ作成→症例発表

最終週を前に、ここで最後のレポート提出と症例発表があります(最終週にもつれこんだところも多かったようです)。

症例発表は分厚いレポート (今回は50枚前後になりました)を言いたいことだけまとめてA3一枚にして口頭で発表していきます。

どんな患者さんで、どんな疾患で、どんな生活をしているのか。困っているのはどこで、それはなぜか?

問題になっている点をあげて、解決するにはどうすれば良いか。

こんな治療をやって、こんな効果が出て、その理由はこうである。

…みたいなことを話します。僕は人前で話すのは得意な方だったので問題ありませんでしたが、ここで結構怒られる子も多いそうです。

八週目:治療継続・感想文作成

最終週は患者さんが来てくれるのであれば、治療を継続してもいいよと言われました。実習地によっては完全に患者さんからは離れて、他の理学療法士さんの見学で終える人もいるようです。

最終日にこれまでのことを踏まえて、感想文を書いて、成績表を貰って終わりになります。

おわりに

まとめてみるとけっこう長い文章になってしまいましたが、本当に色々なことがありました。

この二ヶ月間はツラくもあったし、楽しくもあったし、学びはものすごく多かったように思います。やはり教科書の上では分からないことが山ほどあって、慌てることもたくさんありました。

でもやっぱり自分の手で、まるで魔法のように患者さんが治っていく姿を見ると凄く嬉しかったです。最後に担当患者さんに「実習生に担当してもらえてよかった」と言われた一言で苦労が一つ残らず報われたような気がします。

これから実習いくよ!って学生さんは是非頑張って下さい。頑張った分だけちゃんとリターンはあります。素敵な体験ができると良いですね。

僕ももう一回実習があるので、しっかりと準備をしてのぞみたいと思います。それでは!あずき (@azucky824でしたー

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この記事を書いた人

azucky824

1987年生まれ ゆとり第一世代。実家は千葉で代々漁師の家系。
大学で上京し、住宅営業マンを経て現在は理学療法士を目指して専門学校生。
好きなものを語る場としてこのブログを管理・運営してます。