[αź]数字でみる健康【#01】「脈拍」について。

Data myaku

おはようございます。理学療法士の養成校にかよってはや3年!もう卒業ですねー。

今週からしばらく、月曜日は身体や健康に関するテーマで記事を書いていきたいと思っています。

さて、前回の記事にも書いたとおり、まずは4つネタを決めていますので3月中はこの「数字で見る健康」と銘打って更新していく予定です。

今日は第一弾ということで、家庭でも一番簡単に測れるであろう「脈拍」についてお話をしてみたいと思います。

脈拍ってなんだろう?

まずは脈拍ってなんなのかな?ってところから入りたいと思います。よく聞く類似した言葉で「心拍」というのもありますよね。

wikipediaによると

一定の時間内に心臓が拍動する回数をいう。通常は1分間の拍動の数(bpm、beats per minute)をいう。また、心臓が血液を送り出す際には、動脈に拍動が生じるので、この回数を脈拍数(みゃくはくすう)あるいは単に脈拍という。

△とあります。脈拍数と心拍数の違いに関しては僕の持っている教科書をベースにすると、心臓そのものの拍動を「心拍」、どこか末梢血管の拍動を「脈拍」というようです。身体にいろんなところで脈拍を取れるところがありますが、末端の方まで血流があるかどうかをみることが大事な患者さんもいるので、はっきり分けて考えるようです。

△最近では脈拍数をとれるガジェットも多く出ていますね。

△これは胸の拍動をモニターするタイプのものですね。こちらのほうが確実なので病院などで心拍をモニタリングするときはこのタイプを用います。

測り方分かりますか?

さて、ではみなさん。正しい測り方をご存知ですか?ざっくりとですがそのへんも書いておきます。

基本は手首で測る

一般的なやり方としては手首にある「橈骨動脈(とうこつどうみゃく)」という血管でとります。動画のほうがわかりやすいと思うのでYoutubeを探したらあるものですねぇ。載せておきます。

授業でよく言われたのは、他人のを測るなら充分に手を温めておくこと、顔色・呼吸の乱れに注意すること。それと測る時に人差し指・中指・薬指で拍動を触知すること。親指だとあんまり感度が良くないからです。

さて、手順を書いてみるとこのような感じになります。

  1. 人差し指・中指・薬指を親指側の手首にあて拍動を触知する
  2. 30秒間測ります。このとき不整脈の有無や脈の強さも重要です。
  3. 計測値を2倍して1分あたりの脈拍数とします。

測る時間は1分きちんと測ってもいいですし、慣れてきたら20秒で3倍と10秒で6倍にしても良いと思いますが、時間が短くなるとその分正確さも落ちるので、僕は30秒で測るようにしています。

他の場所でも測れます。

最初にもちょっと触れましたが、脈拍を測る場所ってここだけじゃなくて、他にもいくつかあります。

測りやすいところでいくと、頸の総頸動脈、こめかみの浅側頭動脈、脚の付け根になる大腿動脈、内くるぶしの後ろにある後脛骨動脈あたりが有名どころでしょうか。

手首で測りにくかったら他の部位で測るのもありですね。特に高齢者になると脈も弱くなっているのではかりにくいことが多々ありますので。

△ちょっと画像がのっていたので参考にしてください。

どんな時に測ればいいの?

脈拍数ってどんなときに測ればいいんでしょうか?これは測る目的にもよります。その目的は一般的には二つかなーと思います。一つは安静時脈拍数といって、身体が落ち着いた状態でどのくらいなのか。これは体の状態のベースとなる数値です。もう一つは運動による脈拍の変動です。

安静時脈拍数

まずは1つめ。これは運動をしていない状態をみなければならないので、朝起きてすぐがベストなタイミングだと思います。

△僕も普段使っているこの目覚ましアプリには起き抜けの脈拍を測る機能がついています。

運動と脈拍数

さて、ふたつ目の運動に関する脈拍ですが、これはいろんな見方があります。

結構有名ドコロでよく理学療法士が実際によく使う、教科書レベルに乗っているくらいのものをご紹介すると、「最大心拍数」と「目標心拍数」というものがあります。

これは年齢によって運動時の強度をある程度規定するもので、トレーニング効果をあげるのに便利な数値です。カルボーネン法なんて呼ばれていて、簡単な式で算出できます。

まず最大心拍数ですが、「220ー年齢」で出た数字になります。

次に目標心拍数ですが、これは「(最大心拍数ー安静時脈拍数)×運動強度(%)+安静時脈拍数」で出ます。安静時の脈拍は前述したとおりですが、運動強度に関しては50〜70%程度が妥当だと一般的には言われています。

ちなみに、この心拍数を基準にして運動をしていくのを「心拍トレーニング」なんて言って、比較的昔からあるトレーニング方法です。心拍モニターも販売しているエプソンがいい感じでまとめてくれているので詳細は以下ご参照ください。

正常値と異常値

それでは、測定値をどう解釈するか、という話をしていきたいと思います。

みなさんは脈拍数はどのくらいが正常だと思いますか?

一般的な成人では正常値が一分間あたり安静時で60〜80回と言われています。

異常値としては、100回を超えると「頻脈」。60回を下回ると「徐脈」といいます。

よく電車とかで貧血で具合悪そうにしている方の脈拍を測ると徐脈になっていることが多く、貧血の診断所見でもあるようです。

最近ではアプリでも気軽に計測できるようになって、毎日決まった時間に測れば体調管理としても信頼性のある数値になりますので使ってみるのもアリだと思いますよ。

あとがき

さて、ここまで書いてきましたが、脈拍数は「バイタルサイン」としてリハビリの世界でも体調チェックの重要な項目になっています。

体調の良し悪しもそうだし、運動してもいいかどうかの判断もします。

また、健康な方でもダイエットやランニングなどで脈拍数を意識すると比較的手軽にトレーニング効果が高まるので、もっと知っておくべき数字だと僕は思います。

今後トレーニングとか運動処方の話はしてみたいと思っているので、この辺に関してはまた触れてみたいと思います。

それではこの辺で。あずき (@azucky824でしたー。来週もお楽しみに!

この記事を書いた人

azucky824

1987年生まれ ゆとり第一世代。実家は千葉で代々漁師の家系。
大学で上京し、住宅営業マンを経て現在は理学療法士を目指して専門学校生。
好きなものを語る場としてこのブログを管理・運営してます。