どうも。あずき (@azucky824 )です。
今日もまた暑いですね。みなさまお盆明けいかがお過ごしでしょうか。僕は現在実家に帰ってグダグダとしております。さて、タイトルにもすでに書いてありますが、僕の実家は千葉県北東部にありまして、代々漁師を営んでおります。
普段の生活の中で同じような環境の方にお会いすることがないので、世の中にはあまりいないのではないか?と思います。
今日はその辺、全然知らない方にわかって頂きたく、ちょっと書いてみようと思います。
漁師の家生まれ
先に僕の家の事情をちょっとお話すると、船は2隻もっている「網元」という階級(?)の漁師です。早い話が船長みたいなものです。
生まれ育ちはいわゆる漁村で、周り近所ほとんどの人間が海に関わりのある仕事をしていました。
ご近所同士の結束力が強く、逆に外から来た人間に対してはえらく排他的なのが特徴なのかもしれません。サーファーのお兄ちゃんとかものすごく嫌われています。
僕自身は長男なのですが、祖父の代で廃業の予定なので家を継ぐという話は今はまったく出ていません。お気楽な感じで今日はいい所とわるい所を書いていきます。
いい所
新鮮な魚がいつでも食べられる
家で食べる魚は本当にとれたてのものばかりで、小さい頃からものすごく美味しい魚を食べて育ちました。基本的にはいつでも旬のものばかりなので、美味しいものを美味しい時期にたべる、という素敵な生活をさせてもらってたんだなと思います。
高級食材も普通に食卓に並ぶ
高級な部類にはいるキンメダイとか、はまぐりとか、伊勢海老などの海鮮品。これ普通に食卓にでます。びっくりするくらい普通にでます。
高級だと知ったのは大人になってテレビ番組で「高級海鮮!」みたいな呼ばれ方で出ていたのを見た時でした。伊勢海老とかエビフライになってたこともあったので衝撃を受けました。
ご近所付き合いがすごい
もう何がすごいって、周りとの関係が密になりすぎて何かが起こるとその噂はあっという間に広がります。その連携っぷりはすごくて、誰かがお嫁さん探しているとなると、だいたいの希望お通りの方を近所のおばちゃんが仲介してくれたりします。
そして子育ても連携しながらやるので、全然血のつながりもない人が僕の高校受験とかで一喜一憂してくれます。都会にはない光景だけど、個人的には結構好きだったりします。
周りの人がエネルギッシュ
海の人たちってなんだかよくわからないんですけど、とにかくエネルギッシュ。よく食べ、よく働き、よく遊び、よく寝る。話し言葉も方言丸出しで何言ってるかわからないし、早口だし、それでもそういう方々を見ていると、沈んだ気持ちも浮き上がってきます。
猫が多い
なんとなく漁村のイメージで猫がセットになっている方もいるかと思います。魚が多いところには猫も多いです。近所をあるくと野良猫がたくさんいます。まったく人懐っこくはないので近づくのは注意が必要ですが、猫派としてはやはり心くすぐられますね。
わるい所
家以外の魚が食べられない・美味しくない
なにせ、家の魚がどこよりもなによりも新鮮なために、スーパーとかで売っている生魚はまったく食べられません。都会で一人暮らしを始めたての時、「東京の人はこんなマズイ魚をたべているのか!!」と愕然としたものです。
これが実はとても厄介で、どんな高級店に行っても美味しいと感じられないんですよ。営業マン時代は涙を我慢しながら取引先とご飯食べてたりもしました。
家の鍵をかける癖がつかない
ど田舎の漁村で地域の結びつきが強いせいか、僕の家には玄関に鍵がありません。もちろん窓のサッシとかにはついていますが、玄関には鍵がないんです。それだけ周りの人の目が行き届いているという想定なのでしょうか。
幼い頃から「鍵をかける」という習慣がないため、上京してすぐは、鍵をかけずに出てしまったり、鍵をドアにつけっぱで出てしまったり、、、とても苦労しました。
魚を「外で食べる」習慣がない
家で漁をしていると、魚に対してお金を出すという感覚がわからなくなってきます。
実際に僕はお寿司を食べたことが一回しかありません。魚をわざわざ外に食べに行くという発想がないですもん。家で食べる魚が一番美味いですしね。
「食」に厳しい
食べるものに命を張っているせいか、「食べること」に対しては非常に厳しいです。
箸の使い方、魚の食べ方、ご飯は一粒も残さないようにする、いただきます・ごちそうさまはちゃんという、、、あとは「あったかいうちに食べる、一番美味しい瞬間を逃さず食べる」ということもよーく言われました。
「食べる」という行為は、自分自身を作っていくことであり、いいものをたくさん食べることが大事。もちろん神様にも感謝して、食材(特に魚)に敬意をはらって綺麗に食べることを徹底されます。
今でこそ、「食べ方綺麗だねー」とか「箸の使い方すごい上手」とか言ってくださるようになって、すごく大事なことだったんだなと思えるようになりましたが、幼いながら泣くほど嫌でしたね。
【まとめ】古臭くもエネルギッシュな漁師の方々に誇りをもってます。
大人になった今、実家に帰ると温かい声をかけてくれる近所の方々にとてもありがたく感じます。
いい所も、わるい所も挙げてみましたが、全てひっくるめて僕は僕の出身地を誇りに思っています。ネット回線が通っていなくて、ぎりぎり形態の電波がある程度の田舎ですが、機会があればぜひみなさんいらしてみてください。
びっくりするほど美味しい魚と、素敵な海、そしてとっつきにくいけど話してみると面倒見のイイ人間がたくさんいますよ。
では今日はこのへんで!あずき (@azucky824 )でしたー。