ども。理学療法士の養成校に通って、春からついに最終学年になります、あずき (@azucky824 )です。
毎週月曜日はあなたのカラダをハック!と思ってましたが早速風邪と花粉症でダウンしてしまいました。
ちょい遅れですが今週の分、やっていきたいと思います!
数字でみる健康シリーズ
さて、先週始まった「数字でみる健康」と銘打ったシリーズ。
普段、目にしやすい数字の見方を解説するのがメインの記事となっています。
第一弾は「脈拍」でした。
今日はその第二弾ということで、「血圧」についてお話ししていきたいと思います。
血圧ってなんなの?
それではまず、血圧とはそもそもなんなのかについて。
いつも通りWikipediaから引っ張ってみましょう。
血圧(けつあつ、英語: Blood pressure)とは、血管内の血液の有する圧力のことである。一般には動脈の血圧のことで、心臓の収縮期と拡張期の血圧をいい、それぞれ収縮期血圧(または最高血圧、英: Systolic blood pressure)、拡張期血圧(または最低血圧、英: Diastolic blood pressure)と呼ぶ。単位は永年の慣行からSI単位のパスカル(Pa)ではなく、水銀柱ミリメートル(mmHg)を使用することがほとんどである。
引用元:血圧 – Wikipedia
つまりざっくり言うと、心臓が血液を送り出すときの圧力のことなんです。
上?下?
よく「上の血圧」とか、「下の血圧」とか聞きませんか?
そうなんです。血圧って二つの数字で一セットなんです。
心臓がギュッと血液を送り出すときの数字を「収縮期血圧」といっていわゆる「上の血圧」。逆に一度送り出してフワッと緩んだときの数字を「拡張期血圧」、つまり「下の血圧」となります。
血圧計の選び方
ざっくりと血圧の定義を確認したところで、実際のはかり方をお話しします。
血圧は道具を使わないと測れない数字ですので、もし持っていなければ道具選びからですね。
血圧計って色んな種類がありますよね。
道具といっても、実は現在色んな種類のものが出ています。ここでは、代表的なものをいくつかご紹介していきます。
△値段は高いですが、腕を置いてはかるタイプのもの。
△上のと同じく上腕で測りますが、これは簡易版。
△これは手首に巻くタイプ。非常に手軽に測ることができますが、正確さは比較的劣ります。
△医療現場なら絶対にある水銀計。一般の人が使うものではないと思いますが、病院にいくと見かけることが多いと思います。
手軽さで選ぼう!
記事の後半でお話ししていきますが、血圧は数字の特性上、ちょくちょく測って欲しいものなんです。
そのため、ご自分で手軽に測れるというのは結構重要です。
そういった点から、もしこれから買われるのであれば、手首式のものをおすすめします!実際にアマゾンでも人気ナンバーワンは手首式でした。
正確さなら水銀計
手首式はとても簡便でやりやすいのですが、やはり正確さを考えるのであれば水銀計ははずせません。現場では基本的に看護師さんが使っているはずです。
最近ではスクリーニングという意味で、まずは機械で測って、異常値周辺の数字がでたら水銀計で測り直すというパターンもあります。
正しいはかり方
それでは基本的なはかり方を解説していきます。
まずはざっくり、動画を探してみました。
△介護系の動画ですがわかりやすく説明してくれています。手首での測り方、上腕での測り方、それぞれで回が分かれてるので理解しやすいと思います。
△血圧の測り方を看護学生向けに解説している動画です。この玉先生の解剖生理学シリーズはすごくわかりやすいので興味があれば見てみてくださいね。
さてここからある程度のフェーズに分けて、解説していきますよ。、
①座る
寝っ転がると血圧は上がりやすいので、基本的には上体を起こして測りましょう。
介護の現場などで寝たきりの方に対してはそのままでもオッケーです。大事なのは、「環境をできるだけ同じにする」ことです。
いつも同じ条件で測らないと、血圧が異常値でも本当に体調がわるいのかわかりませんよね。
②装着する
手首式なら手首に、それ以外は上腕に装着しましょう。この時に、手首式なら画面が、上腕式ならチューブが手首や上腕の内側に位置するようにします。
そして、大事なことがもう一つ。装着箇所を心臓の位置と同じくらいにすること。
なので、テーブルの上に腕を置いたりするのがいいかと思います。手首式の場合は肘を曲げて高さを合わせましょう。
そういえば、ちょくちょく「測る腕は右と左どっちがいいか」と聞かれるんですが、心臓から腕へ向かう血管がカーブしてるので、基本的には左手で測るのがベターです。
③圧をかける
それでは軽く深呼吸をして、スイッチを入れます。装着箇所に圧力がかかり、ドクドクと行ってくると思いますがそのまま圧力がゆるむまで待っててください。
結構呼吸を止めちゃう人がいますが、これも血圧変動してしまうのでリラックスしておいてください。
④数字を確認する
機械で測ると、計測終了で音が鳴ると思いますので、そこで数字を確認します。
この数字は継続的に測っていきたいので、記録することを強くお勧めします。
数字の意味
ここからは数字をどう解釈すればいいのかを考えていきましょう。
正常値は?
まず、正常値についてですが、収縮期血圧(上の血圧)は90-140。拡張期血圧(下の血圧)は60-90。それぞれこのあたりの数値だと言われていますが、年代や性別も含めた個人差がけっこうあるのであくまで参考値としてください。
血圧が変動する要素
血圧が変動する要素は以下のものがあると言われています。
- 心拍出量(心臓がどのくらい血液を送り出すか)
- 末梢血管抵抗(血管が詰まってたり狭まってたりしないか)
- 循環血液量(貧血じゃないか)
- 血液の粘着度(ドロドロ血液じゃないか)
- 血管の弾力性(動脈硬化などで固くなっていないか)
これだけみるだけでも、いわゆる生活習慣病の影響がかなりあるって感じがありませんか?そう、血圧を見ればある程度生活のレベルが見えてくるものなんですよ。
どんな病気が疑われるの?
さて、血圧をおかしくする要素を出してみましたが、実際にどんな病気だと血圧に影響するんでしょうか?ぶっちゃけほとんどの内蔵疾患は血圧変動を起こすのですが、ここでは代表的なものに絞ってご紹介していくこととします。
血圧は高いことが問題視されることが多く、例えばCVA(脳血管障害)と呼ばれる病気、いわゆる脳卒中になりやすくなったりしますし、心臓や腎臓への負担も大きくなるため、心疾患や慢性腎臓病になりやすいと言われています。血圧が高い場合はこの辺りの病気のリスクが高いということも覚えておいてください。
さて、逆に血圧が低い場合はどんな病気があるのでしょうか。実習で患っている患者さんに出会う率が高いものでいけば「起立性低血圧」が一番メジャーかもしれません。あとは甲状腺の機能低下や心筋梗塞・肺塞栓症の可能性も考えられます。
△結構これがよくまとまっているので参考にさせて頂きました。
どちらにせよ。異常値が何度もでるようなら一度病院で診察を受けておいた方がいいかもしれませんね。
理学療法士がみる血圧
ちょっと話が変わりますが、僕が資格取得を目指す「理学療法士」が血圧という数字をどう使うか。というお話もちょっとだけしておきたいと思います。
もちろん、今の健康状態を見る上でも使いますが、処方したトレーニングなどがその患者にとって負荷が強すぎないか。逆に弱すぎないか。という点をみるのに使います。
運動前と運動後の血圧変動を見て、今後どのくらいの負荷をかけていくか。そして、リハビリ期間の初期と比べて現在はどう改善したのかをモニタリングしていきます。結構大事な数値となりますので、授業でも結構時間を割いて練習する項目になっています。
まとめ
今回もまぁまぁの分量になりましたが、いかがだったでしょうか?
血圧は高齢の方じゃないとなかなか測る機会はないかもしれませんが、身体の状態を知る上で非常に重要な数値です。血圧計も最近は精度のいいモノが安価で手に入る時代になっていますから、若いうちに管理するべきものだと僕は考えています。脳卒中も早期発見が鍵なので、ぜひ自分の普段の数字は把握して欲しいと思います。
それではこのへんで!今度は月曜日に更新できるよう体調管理に努めたいと思います。
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